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プロローグ:公園のベンチにて
ケンタ:「はぁ……。テストでいい点取りたいけど、勉強して間違えるの嫌だし。サッカーの試合も、ミスして怒られるくらいならベンチがいいなぁ。ガマえもん、僕はこのまま『安全な道』だけを歩いて生きていきたいよ……」
ガマえもん:「おやおや、ケンタくん。相変わらず守りに入ってるねぇ。ボクの頭のガマぐちポケットが、君のその弱気な言葉に反応してシワシワになっちゃったよ」
ケンタ:「だって、危ないことはしたくないもん。傷つきたくないし、恥もかきたくない。それが一番普通な生き方じゃないの?」
ガマえもん:「それはね、ケンタくん。実はこの世で一番『危ない』のは、ずっと安全な場所にいようとすることなんだよ。お金も人も、実はちょっと『危なっかしい人』のところに集まるようになってるんだ」
第1章:自転車とヒザのすり傷
ケンタ:「ええっ!? 危ない人にお金が集まるの? 泥棒とか怪しい人のこと?」
ガマえもん:「違う違う! ここで言う『危険な人』っていうのは、『失敗を怖がらずに、新しいことに飛び込む人』のことだよ。ケンタくん、自転車に乗れるようになった時のこと覚えてる?」
ケンタ:「うん。最初は怖かったけど、お父さんに後ろを持ってもらって……。でも結局、派手に転んでヒザをすりむいちゃった」
ガマえもん:「その時だよ! 本を読んで『バランスの取り方』を勉強しても一生乗れない。でも、転んで痛い思いをした瞬間に、体は『あ、こうすれば倒れないんだ!』って一瞬で理解したはずだ。つまり、『痛み』が先生だったんだね。」
ケンタ:「たしかに、何回も転んでだんだん乗れるようになった気がする!」
ガマえもん:「だろう? ずっと岸の上で準備体操だけしてる人は、いつまでも泳げない。でも、水に飛び込んで溺れかけた人は、死ぬ気で手足を動かして泳ぎを覚える。この『死ぬ気でやる経験』が、その人を強くするんだ」
第2章:骨は折れたあとが一番強い!?
ガマえもん:「ケンタくん、人間の骨って一度折れてくっつくと、前よりも太くて丈夫になるって知ってるかい?」
ケンタ:「えっ、サイボーグみたいでかっこいい!……あ、でも折れるのは痛いから嫌だな」
ガマえもん:「ははは、そうだね。でも生き物の歴史も同じなんだ。昔、魚たちは安全な海の中にいた。でも、勇気あるやつらが『外はどうなってるんだろう?』って、危険な陸の上に飛び出した。それが進化して、今の僕たちになったんだ。ずっと海の中にいた魚たちは……残念ながら、そのまま変われなかった」
ケンタ:「進化するには、危ないところに行かなきゃいけないんだね」
ガマえもん:「その通り。失敗したり、恥をかいたりして『痛い目』を見た人は、人の心の痛みがわかるようになる。そうすると、困っている人の気持ちが透けて見えるようになるんだ。それが『人を引きつける力』になるんだよ」
第3章:お金の神様は「ドキドキ」が大好き
ケンタ:「でも、どうしてお金まで集まるの?」
ガマえもん:「いい質問だね。お金っていうのはね、『誰かの役に立ったご褒美』なんだ。安全な場所にずっといて、何も挑戦しない人は、誰の役にも立てないよね? でも、危険を承知で新しいお店を始めたり、誰もやらないことに挑戦する人は、みんなが驚くような新しい価値を生み出すんだ」
ケンタ:「そっか、誰もやってないこと=誰もやりたがらない危ないこと、だもんね」
ガマえもん:「そう。その『ドキドキ』を乗り越えた人には、いいものを見抜く『鼻』が効くようになる。ピンチの時にパッと動ける判断力がつくんだ。だから、みんな『この人についていきたい!応援したい!』って集まってくる。結果として、お金も後からついてくるってわけさ」
第4章:一番のピンチは「何もしないこと」
ケンタ:「うーん。安全を狙うほど、逆にお金も人もいなくなって、人生が腐っちゃうってこと?」
ガマえもん:「ちょっと言葉はきついけど、その通り。現状維持(そのまま)っていうのは、実は少しずつ後ろに下がっているのと同じなんだ。世の中はどんどん変わるからね」
ケンタ:「……なんだか怖くなってきた。僕も今日から、わざと自転車で転んでこようかな!」
ガマえもん:「いやいや、それはただの『無謀(むぼう:よく考えずに、ムダなことをすること)』だよ、ケンタくん! ボクが言いたいのは、『失敗や恥ずかしさから逃げないで、やってみたいことに挑戦しよう』ってこと。それが、本当の意味での『危険な人(=かっこいいチャレンジャー)』なんだ」
エピローグ:ガマえもんのポケット
ケンタ:「よし! 決めた。明日のサッカーの試合、ミスを怖がらずに、チャンスだと思ったら勇気を出して動いてみるよ。自分勝手なプレーじゃなくて、チームのために一生懸命挑戦してみる。たとえ失敗したとしても、それが僕の『進化』になるんだね!」
ガマえもん:「その意気だよ、ケンタくん! 失敗して恥をかいたら、ボクのこのガマぐちポケットにその経験を貯めておきなよ。いつかそれが、本物の金貨に変わる日がくるから!」
ケンタ:「うん。でも……やっぱりいざとなると、ちょっとだけ足が震えちゃうかも」
ガマえもん:「ふふふ。いいんだよ、それで。その震えは、君が新しい自分に一歩踏み出そうとしている『心のスイッチ』が入った合図さ。怖いと感じるのは、君が真剣に自分を変えようとしている証拠なんだから」
ケンタ:「……僕の心のスイッチ。そう思うと、このドキドキも悪くない気がしてきたよ」
ガマえもん:「そうさ。ピンチの時こそ、顔を上げてごらん。世界は、逃げない勇気を持つ人にだけ、とっておきのチャンスを見せてくれるようにできているんだ。さぁ、明日は思いっきり『次につながるいい経験』してくるんだよ!」
ケンタ:「ありがとう、ガマえもん! 僕、最高の進化を掴(つか)んでくるよ!」
おしまい



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