「心のバリア」で自分を守れ!ガマえもん直伝・自分も相手も大切にする6つの教訓

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【登場人物】

  • ケンタくん:小学5年生。クラスの人気者でとっても優しいけれど、嫌な頼まれごとをされても「いいよ」と言ってしまい、最近悩んでいる。本当は、自分も相手も大切にできる方法を知りたいと思っている。
  • ガマえもん:未来からやってきたカエル型ロボット。頭に大きな「ガマぐちポケット」がついている。お金の知識だけでなく、人生を豊かにする「心の整え方」のスペシャリスト。

プロローグ:放課後のヘトヘト事件

(学校が終わった夕暮れ時。ケンタくんが疲れた顔で帰ってきました。)

ケンタ:「はぁ……。ガマえもん、もう一歩も動けないよ。本当は放課後に公園でサッカーの練習をするはずだったのになぁ……」

ガマえもん:「おや、ケンタくん。顔が真っ白だよ? さては、また『お助けマン・ケンタ』が発動しちゃったんだね?」

ケンタ:「そうなんだよ。掃除の時間に『僕の分もやっといて』って言われたり、宿題のノートを『写させて』って頼まれたり……。断れなくて全部引き受けたら、もうこんな時間だよ……」

ガマえもん:「それは大変だったね。でもケンタくん、今の君はまるで『穴の空いたガマぐち財布』だよ。中身(元気)がどんどん漏れ出してる! 今日は、嫌なことにしっかり線を引く方法を教えるよ!」

ケンタ:「えっ、線を引く? 友達に意地悪するみたいで嫌だなぁ……」

ガマえもん:「逆だよ、ケンタくん! これからも仲良くし続けるために、自分だけの『バリア』が必要なんだ。さあ、心のレッスン開始だ!」


1. 自分だけの「バリア(境界線)」を知ろう

ガマえもんが指をパチンと鳴らすと、ケンタくんの足元にポワ〜ッと光る輪っかが現れました。

ケンタ:「わあ、何これ! 僕の周りが光ってる!」

ガマえもん:「いいかい、ケンタくん。これは『心のなわばり(バウンダリー)』っていう、自分と相手の間にある見えない壁なんだ。ちょっと難しい言い方だけど、自分だけの『安全エリア』のことだね。」

ケンタ:「バウンダリー……。なんか、必殺技の名前みたいでかっこいい!」

ガマえもん:「ははは! まさに、自分を守る最強の防御バリアだよ。例えばさ、ケンタくんの部屋に、友達が勝手に入ってきて、引き出しをガサゴソ開けて、勝手にお菓子を食べてたらどう思う?」

ケンタ:「それは絶対に嫌だ!『入る前にちゃんとノックしてよ!』って怒るよ。」

ガマえもん:「それだよ! 心にも同じように『ここからは勝手に入らないで!』っていう線が必要なんだ。でも今のケンタくんは、このバリアのドアがいつも全開(ぜんかい)なんだね。」

ケンタ:「僕のドア、ネジゆるゆるで外れてるのかも……。嫌だなって思っても、相手の顔を見るとついつい『いいよ』って言っちゃうんだ。」

ガマえもん:「まずは、自分が『何にモヤモヤするか』を見つけるのが第一歩だよ。ゲームをしてる時に横からチャチャを入れられること? 自分の消しゴムを勝手に使われること? 自分が『うわ、無理!』と思うポイントを、まずは自分で認めてあげてごらん。それが君のバリアの形になるんだ。」


2. 「ふつう」よりも「自分」を大切にする

ケンタ:「でも、断ろうとすると『みんなやってるよ』とか『これくらい普通だよ』って言われるのが一番きついんだ……。断る僕の方がおかしいのかな、って不安になっちゃう。」

ガマえもん:「Bad(バッド)くん!そこが落とし穴なんだよ! その『みんな』や『ふつう』っていう言葉はね、実は『正体(しょうたい)のないお化け』みたいなものなんだ。はっきりした形なんてどこにもないんだよ。」

ケンタ:「正体のないお化け?」

ガマえもん:「そう。世の中の『ふつう』は、君の心までは守ってくれないんだ。例えば、クラス全員が『今日は公園でドッジボールして遊ぼうぜ!』って盛り上がっていても、君が本当は『今日は体がだるいから、家でゆっくり休みたいな』って思っているなら、遊ばなくていいんだよ。」

ケンタ:「でも、みんなが誘ってくれているのに『ノリが悪い』って思われないかな?」

ガマえもん:「それが『ふつうのお化け』の仕業だね! 自分の体が『今は休みたい』ってサインを出しているなら、そっちを信じてあげるのが正解なんだ。」

いいかい、ケンタくん。自分を助けられない人は、本当の意味で人を助けることはできないんだよ。 ゲームだって、自分のHP(体力)がゼロになったら、仲間を助けに行けないだろう?」

ケンタ:「たしかに! 自分がやられちゃったら、魔法も使えないや。」

ガマえもん:「その通り! まずは自分の『元気のメーター』をいっぱいにしておくこと。パワーが余って『助けてあげたいな』って思った時だけ、誰かを助ければいいんだよ。」


3. 「いい子」をやめても嫌われない

ケンタ:「僕、みんなに好かれたいんだ。嫌われるのが怖くて、つい『いい顔』をしちゃうんだよね……。」

ガマえもん:「優しいねぇ。でもね、ケンタくん。全員に『イエス』って言うのは、実は『誰のことも大事にしていない』のと同じなんだよ。」

ケンタ:「ええっ! どうして? 全部やってあげてるのに!」

ガマえもん:「例えば、頭のガマぐちポケットから、10人にお金を配るとする。でも中身が足りなくなって、11人目の一番大切な親友に渡せなくなったら? 結局、無理をして全部引き受けると、最後には大事な約束を破ったり、イライラして誰かに当たっちゃったりするんだ。」

ケンタ:「グサッときた……。確かに、昨日もお母さんに当たり散らしちゃったかも。」

ガマえもん:「ハッキリ『ノー』と言える人は、自分の時間を大事にしている人なんだよ。そうすると不思議なことに、周りも『ケンタくんは今、自分の大事なことをしてる。邪魔しちゃ悪いな』って思ってくれるようになるんだ。」


4. 疲れているときは「決めない」

ガマえもん:「ここで、自分を守るための『心のバリアを張る技』を教えよう。ケンタくん、すごくお腹が空いている時や、眠い時に、変なことを考えたことはないかい?」

ケンタ:「あるある!『もうこの世の終わりだー!』とか、『一生勉強なんかしない!』って叫びたくなっちゃう(笑)」

ガマえもん:「それだよ! 心と体はつながっているんだ。疲れている時は、心に『真っ暗な霧(きり)』がかかって、0か100かの極端(きょくたん)なことばかり考えやすくなるんだよ。」

ケンタ:「心の霧かぁ……。確かに、何もかも嫌になっちゃう時があるかも。」

ガマえもん:「そう。だから、すごく疲れている時に『あいつとは絶交だ!』とか『塾をやめる!』なんて大きな決めごとをしちゃダメだよ。そういう時は、美味しいものを食べてぐっすり寝る! 決めるのは、心が晴れてからだね。」

5. 「断る練習」をしてみよう

ケンタ:「でもさ、ガマえもん。明日から急に『無理!』とか『嫌だ!』って言うのは、やっぱり勇気がいるよ……。」

ガマえもん:「いきなりラスボス(一番怖い人や難しいお願い)に挑まなくていいんだよ。まずは小さなことから、『断りトレーニング』でレベル上げをしていこう!」

ケンタ:「トレーニング? どんなことをすればいいの?」

ガマえもん:「例えば、お菓子を勧められた時に、お腹がいっぱいなら『ありがとう、でも今はいいや』って言ってみる。遊びに誘われた時に『今日は家でゆっくりしたいから、また今度ね』って言ってみるんだ。」

ケンタ:「そんなに優しく断ってもいいの? 」

ガマえもん:「もちろんだよ! 断るのは『相手のことが嫌い』だからじゃなくて、『今の自分の気持ち』を教えてあげているだけなんだ。意外とみんな、『あ、そうなんだ!』ってあっさり受け入れてくれるものだよ。」

ケンタ:「そっか……。断っても、すぐに友達がいなくなったり、嫌われたりするわけじゃないんだね。」


6. 相手のバリアも大事にする

ガマえもん:「最後に、とっても大事なことを話すよ。自分がバリアを張るなら、相手のバリアも踏み越えちゃいけないんだ。」

ケンタ:「相手のバリア? どういうこと?」

ガマえもん:「例えば、『ケンタくんのためを思って言ってるんだよ!』って言いながら、無理やりアドバイスをしたり、頼まれてもいないのに手伝ったりすること。これは、相手が大切にしている『心のなわばり』に、勝手に入り込む『余計(よけい)なお世話』になっちゃうんだよ。」

ケンタ:「あ……。それ、お母さんに『早く宿題やりなさい!』って言われる時の感じに似てるかも!」

ガマえもん:「ワハハ! お母さんもケンタくんを大切に思っているけれど、ついついバリアを飛び越えちゃうんだろうね。相手が『助けて!』と言った時だけ、そっと手を貸す。それが、お互いを大切にする『かっこいい人』への第一歩だよ。」


エピローグ:初めての「ノー」

ケンタ:「ガマえもん、ありがとう! 心の線、少し見えてきた気がするよ。よし、まずは自分を大切にしてみる!」

ガマえもん:「いい返事だね、ケンタくん! 自分の心を守れるのは、世界中で自分だけなんだからね。」

ケンタ:「あっ、明日の掃除当番だった。さっそく練習してみるよ。自分の分が終わったら、『今日は宿題を早く終わらせて、夜はのんびりしたいから、また今度ね!』って伝えてみるよ!」

ガマえもん:「その意気だ! 応援してるよ!」

すると、ガマえもんが自分の頭を指差して言いました。

ガマえもん:「ところでケンタくん、さっそく練習のお手伝いをしてくれないかい? 実は背中が痒(かゆ)くてね。ついでに僕の頭のガマぐちポケットを、ピカピカに磨いてくれないかな?」

ケンタくんはニヤリと笑って答えました。

ケンタ:「ガマえもん……『今日はゆっくりしたい気分なんだ。だから、また今度ね!』

ガマえもん:「Good(グッド)くん! さっそく僕が断られちゃったか(笑)! でも……それが君の出した答えなら、100点満点!大成功だね!」

夕暮れの部屋に、二人の笑い声が響きました。ケンタくんの心のバリアは、今日から少しずつ、優しくて強いものになっていくはずです。

おしまい


今回のまとめ:心のバリア6つの教訓

1.嫌なことは自分ではっきり知っ嫌なことは自分ではっきり知っておく!

「なんとなく嫌だな」というモヤモヤを無視しないで、自分の気持ちを大切にしよう!

2.「みんなと同じ」より「今の自分」を優先する!

正体のない「ふつうお化け」に負けないで、自分の体の声を聞こう!

3.みんなに「いい顔」をするのをやめる!

全員に「イエス」と言うのは、一番大事な人を後回しにしているのと同じなんだ。

4.疲れているときは、大事なことを決めない!

心に霧(きり)がかかっている時は、大きな決めごとをしないで、まずはぐっすり寝よう!

5.小さなことから「断る練習」をしよう!

「今はいいや」「また今度ね」と言っても、友達との関係は壊れないから大丈夫!

6.相手のバリアも壊さないように気をつける!

相手が「助けて」と言うまでは、そっと見守るのが「かっこいい人」への第一歩だよ!

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