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「得する質問」と「損する質問」
ケンタ:「ねぇ、ガマえもん! 聞いてよ。さっき、大好きなゲーム実況(じっきょう)ユーチューバーの人に、ネットで質問を送ったんだ。『どうやったらゲームが上手くなりますか?』って。でも、何日待っても返事がこないんだけど無視されたのかなぁ……」
ガマえもん:「なるほど……ケンタくん、そのユーチューバーの人は毎日何百通ものメッセージをもらっているはずだ。すべての質問に答える時間はないから、その中で『この質問には答えたい!』と思ってもらうには、質問の仕方にちょっとしたコツが必要なんだね」
ケンタ:「えっ? 質問の仕方? 聞きたいことをそのまま聞いちゃダメなの?」
ガマえもん:「ダメではないけど、実は『質問の力』をみがくと、人生でめちゃくちゃ得をするんだ。今日はそのことを一緒にお勉強しよう。質問が上手になるとね、お父さんやお母さん、学校の先生、将来お仕事をするようになったときにも、みんなが答えてあげようっていう気持ちになるんだよ」
ケンタ:「質問が上手なだけでそんなに変わるの? じゃあ教えてよ、ガマえもん!」
質問は相手の「時間」をもらうこと
ガマえもん:「まず一番大切なことから話ね。ケンタくん、質問をするときはね、相手の『時間』をもらっているということを忘れてはいけないよ」
ケンタ:「相手の時間? 答えるのなんて、スマホでパパッと文字を打つだけじゃないの?」
ガマえもん:「相手はその一言を答えるために、考える時間を使ってくれているんだ。特に、たくさんの人から連絡が来る人気者は、自分の時間がとても足りない。だから、質問をするときは『ボクのために時間を使ってくれてありがとう』という、相手への思いやりが絶対に必要なんだよ」
ケンタ:「そっか……。相手の時間をタダだと思っちゃいけないんだね」
ガマえもん:「そうだよ。だから、相手がパッと見てすぐに答えられるような、親切な質問をすることが大事なんだ。例えば、『ケンタくんのゲームの質問』を、相手が答えやすいように変えるとどうなると思う?」
ケンタ:「うーん……。じゃあ、『このゲームのステージ3のボスが倒せません。右から行くのと左から行くの、どっちが良いですか?』とか?」
ガマえもん:「いいねぇ、ケンタくん! それなら相手も『左から行くと良いよ』って一言で教えられるよね。聞きたいことがまとまっていて、相手が長い時間をかけて考えなくてもいい質問。これが『良い質問』の基本なんだよ」
みんながハッピーになる「質問の場所」
ガマえもん:「もう一つ、良い質問のコツがあるんだ。それは『どこで質問するか』ということだよ。ケンタくんはどこからメッセージを送ったの?」
ケンタ:「えっとね、誰にも見られない、1対1のダイレクトメッセージ(DM)だよ!」
ガマえもん:「そっか。実はね、1対1の場所で質問されると、答える人はちょっと大変んだ。だって、同じ質問を他の100人からも別々にされたら、100回同じことを答えないといけないよね」
ケンタ:「うわぁ、それは嫌になっちゃう……」
ガマえもん:「でしょ? だから、もし質問をするなら、YouTubeのコメント欄みたいに『みんなが見える場所』でするのがおすすめなんだ。そこで質問して、ユーチューバーの人が答えてくれたら、同じことで悩んでいた他のたくさんの人も『あ、そうなんだ!』って助かるよね」
ケンタ:「あ、そっか! 僕の質問のおかげで、他のみんなも答えを知ることができるんだ!」
ガマえもん:「そうなんだよ。他の人を助けるような質問は、答える側にとっても『みんなのためになるから、動画のネタにしよう!』って嬉しくなるんだ。お互いにハッピーになれるよね」
相手が思わず答えたくなる「努力のあと」
ガマえもん:「ケンタくん、もしもボクが『ケンタくん、お腹空いたから何かちょうだい』って言うのと、『自分で少しずつ貯めてきたお小遣いでこのパンを買おうとしたんだけど、10円足りないんだ。どうしたらいい?』って言うの、どっちを助けたくなる?」
ケンタ:「それは、後の方かなぁ。自分でがんばっているのが分かるから、助けたくなる!」
ガマえもん:「だよね。質問も全く同じんだ。何にも自分で調べないで、最初から『教えてー!』って丸投げする質問は、相手も答える気がなくなっちゃうんだよ。『どうやったらお金持ちになれますか?』とか『何をすればいいですか?』っていう質問がよくあるけれど、それは『自分で考えてね』と言いたくなってしまうんだ」
ケンタ:「ギクッ……。僕もゲームのやり方、自分で調べないでいきなり聞いちゃった……」
ガマえもん:「気づけたなら大丈夫だよ。次からは『自分でここまで調べてやってみたけれど、ここだけがどうしても分かりません』って聞いてごらん。相手は『お、この子はちゃんとボクの動画を見て、自分で努力しているんだな』って嬉しくなって、喜んで教えてくれるはずだよ」
これは絶対ダメ! 損をする質問のやり方
ガマえもん:「ここからは『悪い質問の例』をいくつか教えておくね」
- ① スマホで3分調べれば分かること 言葉の意味とか、調べればすぐに画面に出てくるようなことをわざわざ人に聞くのは、相手を「辞書」代わりに使っているのと同じだよ。相手に失礼になってしまうから、まずは自分で検索してみようね。
- ② 日記みたいに長くて、何が聞きたいか分からない 自分のことをダラダラと長い文章で書いてあって、最後に「どう思いますか?」とだけ書かれているメッセージも困ってしまうんだ。文章に点(、)や丸(。)がなくて、読みにくいのもNGだよ。短くすっきりと、聞きたいことを一つに絞ろう。
- ③ 相手への思いやり(敬語)がない 初めてメッセージを送るのに、友達みたいに偉そうな言葉遣いをするのは絶対にダメだよ。ボクもネットでは親しみやすい言葉を使っているけれど、自分が誰かに教えてもらう立場のときは、必ず丁寧な言葉を使うようにしているんだ。
- ④ 返事をもらったのに、お礼を言わない これも意外と多いんだよ。せっかく時間をかけて答えてもらったのに、その後何もお返事をしない人。そんなことをしたら、次からは二度と教えてもらえなくなっちゃうよね。
ケンタ:「うわぁ……。僕、知らないうちに相手を嫌な気持ちにさせちゃうところだった。気をつけるよ」
正しい質問からしか、正しい答えは生まれない
ガマえもん:「最後に、この言葉を覚えておいてね。『正しい質問からしか、正しい答えは得られない』んだよ」
ケンタ:「正しい質問からしか、正しい答えは得られない……?」
ガマえもん:「そう。自分がどうしたいのか、何に困っているのかをちゃんと整理して、相手に思いやりを持って聞く。これができるようになると、自分の問題がすぐに解決して、時間がどんどん節約できるようになるんだ。文章が苦手なら、まずはノートに『聞きたいこと』を書き出してみるだけでも、すごく上手になるよ」
ケンタ:「分かった! じゃあさ、さっきのユーチューバーの人への質問、もう一回自分で考えて、みんなが見えるコメント欄に書き直してみるよ!『いつも動画を楽しく見ています。動画の通りにAのボタンを押す練習をしているのですが、どうしてもタイミングがズレてしまいます。コツはありますか?』って、丁寧な言葉で送ってみる!」
ガマえもん:「素晴らしいね、ケンタくん! それならきっと、相手の心にも届くはずだよ。質問の力をみがいて、たくさんの人から素敵な知識を分けてもらえる人になろうね」
ケンタ:「うん! ガマえもん、今日も大切なことを教えてくれてありがとう!」
おしまい


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