この記事は約8分で読めます。
AIの回答が微妙…を即解決!
ケンタ:「はぁ……。また宿題の読書感想文、先生に『もっと上手に書きましょう』って直されちゃった。パソコンでAIに『いい感じの感想文を作って』って頼んだのに、なんだか全然おもしろくない文章しか出てこなくて……。結局自分で書き直してたら、普通に書くより時間がかかってさぁ。AIって全然使えないね」
ガマえもん:「ケンタくん、それはAIの性能が悪いわけじゃないよ。原因は、ケンタくんの『指示の出し方』にあるんだ」
ケンタ:「えっ? 僕の指示の出し方? だってちゃんと『いい感じに』って頼んだよ?」
ガマえもん:「そこが罠んだ。実は、AIを上手に動かすには、ちょっとしたコツがあるんだよ。それを知るだけで、AIはケンタくんの言うことを何でも聞いてくれる、最高のパートナーになるんだ。今日はそのコツを、ストーリー仕立てで分かりやすく教えるね」
AIは「空気が読めない新入社員」
ケンタ:「コツってなんなの? AIって、何でも知っている天才ロボットじゃないの?」
ガマえもん:「みんなそう勘違いしちゃうんだよね。でも本当のAIはね、『ものすごく頭が良いけれど、空気がまったく読めない新入社員』だと思って指示を出したほうがいいんだ」
ケンタ:「空気が読めない新入社員?」
ガマえもん:「そう。例えば、ケンタくんが学校のクラスメイトに『あのプリント、いい感じに片付けといて』って頼んだら、その子は『あ、後ろの棚にきれいに並べればいいんだな』って、今までの経験から察してやってくれるよね」
ケンタ:「うん、普通はそうだよね」
ガマえもん:「でも、AIに『いい感じにまとめといて』って頼むと、AIは迷子になっちゃうんだ。『いい感 じって何? マンガ風? 英語? それともおじさんみたいな喋り方?』って、頭の中にある膨大なデータの中から、どれを選べばいいか分からなくなるんだよ。AIは賢すぎるからこそ、指示がハッキリしないと、誰にでも当てはまるような『つまらない、無難な答え』しか出せなくなっちゃうんだ」
ケンタ:「へぇー! 賢すぎて迷っちゃうんだ。じゃあ、どうやって指示をすればいいの?」
ガマえもん:「新入社員に教えるみたいに、細かく、具体的に条件を言葉にして伝えてあげるんだよ。それを『プロンプト』って言うんだ。このプロンプトの作り方には、AIを作った世界的に有名な会社もおすすめしている『6つのルール』があるんだよ」
AIが激変する!6つのルール
ケンタ:「6つのルール? 結構、あるんだんね!覚えられるかなぁ……」
ガマえもん:「大丈夫、とってもシンプルだよ。学校の給食のメニューをAIに考えてもらう場面をイメージしてみてね」
【AIを動かす6つのルール】
- 役割(あなたはだれ?)
- 背景(なんでこれが必要なの?)
- 指示(やってほしいことは何?)
- 制約条件(ダメなことや決まりはある?)
- 出力形式(どんな見た目で出してほしい?)
- 評価基準・例(お手本はある?)
ケンタ:「うーん、これを入れるとどう変わるの?」
ガマえもん:「じゃあ、1つ目の『役割』だけで試してみよう。ただ『給食のメニューを考えて』と頼むのと、『あなたは世界一の料理人です。給食のメニューを考えて』と頼むのでは、出てくる答えの細かさが全然違うんだ。役割を与えられたAIは、ただの栄養バランスだけじゃなくて、月曜日は元気が出るメニュー、水曜日は噛みごたえのあるメニュー、みたいに具体的なスケジュールまで考えてくれるようになるんだよ」
ケンタ:「へぇ! 最初になりきってもらうのが大事なんだね」
ガマえもん:「その通り。他にも、2つ目の『背景』として『今、クラスのみんなが夏バテしています』と伝えたり、4つ目の『制約条件』で『ピーマンは使わないでください』って縛りを入れたりするんだ。そうすると、本当にケンタくんのクラスにぴったりな夏バテ解消メニューを教えてくれるんだよ」
コンピューターが喜ぶ「記号」の合図
ケンタ:「なるほど! でも、毎回そんなにたくさんの文章を書くのって、やっぱりめんどくさいよ」
ガマえもん:「そうだよね。そこで2つ目のコツ。AIに伝えるときは、普通の会話みたいにダラダラ書くんじゃなくて、記号を使ってスッキリ整理してあげるんだ。覚える記号はたったの2つだけだよ」
- 「#」(シャープ):見出しの合図
- 「ー」(ハイフン):箇条書きの合図
ケンタ:「これを使うとどうなるの?」
ガマえもん:「AIは人間の言葉よりも、記号でパキッと区切られた文章の方が、圧倒的に理解しやすいんだ。例えばこんな風に書くんだよ」
# 役割 あなたはプロの小説家です。
# 指示 冒険の物語を考えてください。 ー 主人公は小学5年生 ー 相棒はカエルのロボット
ケンタ:「あ、これなら見やすいし、AIもパッと見て何をしてほしいか分かりそうだね!」
ガマえもん:「そうんだ。これだけでAIの出す答えの質が、グンと上がるんだよ」
プロンプトは自分で書かなくていい!?
ケンタ:「記号の使い方は分かったけど、やっぱりこれを毎回考えるのは時間がかかっちゃうよ。これじゃあ、自分で宿題やった方が早いんじゃない?」
ガマえもん:「ふふふ、実はここからがボクの1番伝えたかったことだよ。ケンタくん、このめんどくさい指示書(プロンプト)はね……自分で書かなくていいんだよ」
ケンタ:「えっ!? 書かなくていいの? じゃあ誰が書くのさ」
ガマえもん:「AIに書かせるんだよ」
ケンタ:「ええーっ! AIへの指示書を、AI自身に作らせるの?」
ガマえもん:「そうなんだ。AIのことは、AIが1番よく知っているんだよ。だから、パソコンを開いたら、まずこう一言だけ頼めばいいんだ。『〇〇をしたいので、そのための最高の指示書(プロンプト)をボクのために作ってプロンプトの形にして出力して』ってね」
ケンタ:「え、それだけでいいの?」
ガマえもん:「そうだよ。例えば、読書感想文を書きたいときは、自分が『こんな風に書きたいな』って思うお手本の文章を一緒に見せて、『これと同じようなクオリティになるための、最高のプロンプトを作って』って頼むんだ。するとAIは、数秒でさっきの6つのルールが入った完璧な指示書を自分で作ってくれるんだよ」
ケンタ:「すごすぎる! じゃあ、ボクはその作ってもらった指示書をコピーして、もう1回AIに貼り付ければいいんだね!」
ガマえもん:「大正解! 自分で頭をひねって長い文章を打つ必要なんてないんだ。この方法を使えば、絵を描いてもらうときだって、お手本の画像をAIに見せて『これと同じような絵を描くための英語のプロンプトを作って』って頼むだけで、一瞬で最高の指示書ができあがるんだよ」
1発で100点満点を求めないこと
ケンタ:「ガマえもん、それならもう無敵じゃん! さっそくやってみるよ!」
ガマえもん:「待って、ケンタくん。最後にこれだけは絶対に忘れないでほしい心構えがあるんだ。それはね、『1発で100点満点を求めない』ということなんだ」
ケンタ:「えー? せっかく良い指示書を作ってもらったのに、ダメなこともあるの?」
ガマえもん:「あるんだよ。いくら優秀な新入社員でも、初めての仕事で完璧にできる人はいないよね。AIにやらせてみて、『あれ? ちょっと言葉が硬いな』とか『なんか内容がズレてるな』って思うことは普通にあるんだ。ここで『やっぱりAIは使えないや』って諦めちゃう人がすごく多いんだけど、それは本当にもったいないんだよ」
ケンタ:「じゃあ、ズレてたらどうすればいいの?」
ガマえもん:「おしゃべりをして、直していけばいいんだよ。AIが出した答えに対して、『作ってくれた通りにやってみたけど、ちょっと真面目すぎる文章になっちゃった。どこを直したらもっとおもしろくなるかな?』って、そのまま相談するんだ」
ケンタ:「相談するの?」
ガマえもん:「そう。するとAIは『それなら、この部分の言葉を優しく修正しましょう』って、また新しいアイデアを教えてくれるんだ。そうやって、人間のケンタくんと、AIが何度もキャッチボールをしながら、一緒に100点満点に近づけていくんだよ。この『対話』こそが、AIを最強の相棒にするための最後の仕上げんだ」
ケンタ:「なるほどなぁ。ボク、AIってボタンをぽちっと押せば、なんでも一瞬で完璧にやってくれるものだと思ってたよ。でも本当は、ちゃんとお手伝いをして、一緒に作っていく仲間なんだね」
ガマえもん:「気づいてくれたね、ケンタくん。AIを上手に使えるようになると、今まで宿題や作文にかけていた時間が半分以下になるんだ。そうして空いた時間で、ケンタくんは友達とたくさん遊んだり、大好きな趣味の時間を過ごしたり、新しいことに挑戦したりできるようになるんだよ。時間はみんなに平等で、とっても大切なものだからね」
ケンタ:「うん! ボク、さっそく『空気が読めない新入社員』のAIくんに、新しい指示を出しておしゃべりしてくるよ! ガマえもん、ありがとう!」
ガマえもん:「どういたしまして。ケンタくんの読書感想文が、最高のものになるのを楽しみにしているよ」
おしまい


コメント