ガマえもんが教える「いい贅沢」と「悪い贅沢」

この記事は約5分で読めます。

登場人物

ケンタくん:目立ちたがり屋な小学5年生。見栄を張って失敗しがちだが、ガマえもんの教えを素直に聞く元気な男の子。

ガマえもん:頭にがま口がチャームポイントのカエル型ロボット。お金の正しい使い道や知恵を教えてくれる頼れる相棒。


1. 始まった自慢大会

ある日の休日。ケンタくんは少し元気がない様子で、ガマえもんのところにやってきました。

ケンタ:「ねえ、ガマえもん……。来月、いとこのお兄ちゃんの結婚式があるんだけど、みんなに『ケンタはすごいやつだ!』って思われたいんだ」

ガマえもん:「ケンタくん、どうしたんだい急に?」

ケンタ:「だって、久しぶりに会う親戚のオジさんオバさんや、いとこ達が来るんだ。最近ボク、サッカーの練習もサボりがちだし、テストもそこそこだし自慢するところがないよ……。せめて見た目だけでも、ものすごーくリッチで、すごそうな格好をして驚かせたいんだよ!」

ケンタくんの手には、おもちゃ屋さんで見つけた「2万円もする金ピカの王冠と、大きな宝石がついた偽物のネックレス」のチラシが握られていました。


2. 悪い贅沢の「キラキラ」はすぐに消える

ガマえもんは、ケンタくんのチラシを見て、静かに首を振りました。

ガマえもん:「ケンタくん、その王冠を買うために、今まで一生懸命ためてきたお年玉を全部使うつもりかい?」

ケンタ:「そうだよ!これを付けてパーティーに行けば、みんな『ケンタくんは王子様みたいだ!うらやましい!』って言ってくれるはずだよ。それがボクのやりたい『贅沢(ぜいたく)』なんだ!」

ガマえもんは、頭のがまぐちポケットから1枚の不思議な鏡を取り出しました。 「それじゃあ、この『心の鏡』を見てごらん。その王冠を買ってパーティーに行った後の、ケンタくんの姿が映るよ」

鏡の中のケンタくんは、確かにピカピカの王冠をかぶっています。周りの親戚も「わあ、すごいね」と言ってくれました。でも、パーティーが終わって家に帰る道、鏡の中のケンタくんは、とても悲しそうな顔をしています。王冠は重たくて頭が痛いし、お財布の中身は空っぽ。明日から遊ぶお金もありません。

ケンタ:「あれ……?ボク、全然笑ってないや」

とケンタくんがつぶやきました。


3. ガマえもんの教え:二つの贅沢

ガマえもん:「ケンタくん、お金の使い方には『いい贅沢悪い贅沢』があるんだよ」


悪い贅沢ってなーに?

  1. 観客(かんきゃく)が必要なこと: 誰かに「すごい」と言ってもらうためだけに使うお金。
  2. 後でガッカリすること: 買った瞬間は嬉しいけど、帰る時には「なんで買っちゃったんだろう」と後悔すること。
  3. 本当はしたくないこと: 嫌われないように、無理して合わせるために使うお金。

いい贅沢ってなーに?

  1. 思い出がずっと続くこと: 家族や友達と笑った思い出は、一生消えない宝物になる。
  2. 自分のパワーになること: もっと勉強したくなったり、ぐっすり眠れたり、自分が元気になれることに使うお金。
  3. 決めたルールの中で使うこと: 自分が納得して、計画的に使うお金。

4. ケンタくんの決心

ガマえもん:「ケンタくん、その王冠は『誰かに見せるためだけ』の道具だよね。それを付けても、ケンタくん自身がすごくなるわけじゃないんだ」

ケンタくんは、チラシを机に置きました。

ケンタ:「うーん。確かに。王冠を買っても、ボクの中身が空っぽだったら、なんだか恥ずかしい気がしてきたよ。……じゃあ、ガマえもん。ボク、このお金で別のことに使いたいな」

ガマえもん:「ほう、何に使うんだい?」

ケンタ:「このお金で、いとこのお兄ちゃんが驚くような、心のこもったプレゼントを買いたい。あと、残ったお金で、ボクがずっと読みたかった図鑑を買うよ。それでいっぱい勉強して、今度会った時に面白いお話をたくさん聞かせてあげたいんだ!」


5. 本当にカッコいい自分

1ヶ月後。結婚式の会場には、王冠はかぶっていないけれど、ピカピカの笑顔で挨拶をするケンタくんがいました。 一生懸命選んだプレゼントを渡すと、お兄ちゃんは泣いて喜んでくれました。

お兄さん:「ケンタ、ありがとう!こんなにオレのことを考えて選んでくれたんだね。お前、カッコよくなったなあ!」

その言葉を聞いたケンタくんの胸は、どんな宝石よりもキラキラと温かくなりました。


6. おわりに

ケンタ:「ガマえもん、ボク、わかったよ。本当の贅沢っていうのは、高いものを買うことじゃなくて、『自分や周りの人が、心から幸せになれること』にお金を使うことなんだね!」

ガマえもん:「その通り。図鑑で得た知識や、お兄ちゃんと笑い合った思い出は、誰にも盗まれないケンタくんだけの『心の貯金』になるんだ。さあ、お家に帰って今日一日の楽しかったことをゆっくり振り返ろう……そんな時間が、何よりの『いい贅沢』なんだからね!」   

おしまい


コメント

タイトルとURLをコピーしました