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プロローグ:公園のベンチにて
ケンタ:「はぁ……。ガマえもん、もうダメだ。女の子って全然わからないよ!」
ガマえもん:「おやおや、ケンタくん。そんなに肩を落としてどうしたんだい?」
ケンタ:「今日、クラスのアイちゃんに『今日の服、可愛いね!』って素直に思ったことを言ったんだけど、そしたら『ありがとう。……。』って言われてその後、話しが続かず終わっちゃったんだ。なんかダメだったのかな……。」
ガマえもん:「ふむふむ。ケンタくん、それはね……『花火を打ち上げて、そのまま帰っちゃった』ようなものだね。爆発した一瞬は綺麗だけど、後には何も残らない。今の褒め方じゃ、アイちゃんの心には届かないよ」
ケンタ:「ええっ!素直に可愛いと思ったから『可愛い』って言ったのにダメなの?難しいよ、ガマえもん、どうしたらいいか教えてよ〜!」
第1章:「結果」じゃなくて「頑張り」を見よう
ガマえもん:「ケンタくん、男の子と女の子では『嬉しいポイント』がちょっと違うんだ。ケンタくんは、テストで100点を取った時、『100点すごいね!』って言われたら嬉しいだろう?」
ケンタ:「うん!結果を褒(ほ)められたら『よっしゃ!』ってなるよ」
ガマえもん:「でもね、女の子は『結果』そのものよりも、その100点を取るためにどれだけ準備(考えたり)して、どれだけ工夫(頑張った)したかっていう『プロセス(過程)』を見てほしい生き物なんだ」
ケンタ:「プロセス……?」
ガマえもん:「そう。例えば、アイちゃんが可愛い服を着ていたとする。ケンタくんは『可愛いね』で終わらせたけど、アイちゃんはその服を選ぶために、前の日の夜から鏡の前で何度も着替えたり、髪型とのバランスを考えたり、一生懸命準備したはずなんだ。そこを無視して『可愛いね』だけ言うのは、一生懸命作った料理を一口食べて『あ、おいしいね』で終わらせるのと同じ。ちょっと寂(さび)しいじゃないか」
ケンタ:「そっか……。可愛いって見えるまでに、アイちゃんがどれだけ悩(なや)んだり頑張ったりしたか、そこまで考えてなかったよ」
第2章:褒め言葉は「会話の入り口」なんだ
ガマえもん:「いいかい、ケンタくん。褒め言葉は『ゴール』じゃない。『会話の扉を開けるチャイム』なんだ。チャイムを鳴らしてすぐ逃げたら、ただのピンポンダッシュだよ」
ケンタ:「ピンポンダッシュ!僕、アイちゃんにピンポンダッシュしてたのか……」
ガマえもん:「大事なのは、褒めた後に『質問』をくっつけることだ。『その服、似合ってるね!自分で選んだの?どんな感じで選んだの?』とか、『髪型、前と少し違うね。雰囲気変わって大人っぽいね』とかね」
ケンタ:「あ、それなら『そうなんだよ、実はね……』って、アイちゃんも話しやすくなるかも!」
ガマえもん:「そう。相手が『実はね、この色にするの迷ったんだよ』って、自分のこだわりを話せる空気を作ってあげるんだ。相手にスポットライトを当てて、主役にしてあげる。それが本当の『褒め上手』だよ」
第3章:ポスターじゃなくて「人間」を見よう
ガマえもん:「ケンタくん、『きれいだね』なんて言葉は、壁に貼ってあるアイドルのポスターにだって言えるんだ。でも、目の前にいるアイちゃんはポスターじゃない。寝不足の日だってあるし、髪がうまく決まらなくて鏡の前で『もうっ!』ってやり直してる朝だってあるんだよ」
ケンタ:「そっか……。ポスターは勝手にきれいだけど、アイちゃんは自分で頑張って準備して学校に来てるんだもんね」
ガマえもん:「その通り!だから、結果だけじゃなく『選ぶセンス』や『工夫』を褒めるんだ。例えば、『その筆箱、ノートの色と合っててオシャレだね!』とか、『今日の髪型、いつもよりスッキリしてていい感じだね!』とかね。それはアイちゃんの見た目じゃなく、アイちゃんの『選ぶ力』を認めたことになるんだよ」
ケンタ:「『選ぶ力』かぁ。たしかに、アイちゃんいつも筆箱とかハンカチとか、すごくこだわってる気がする!それなら、ちゃんと見ていれば気づける気がするよ!」
エピローグ:心のドアを開けるカギ
ガマえもん:「褒めるっていうのは、相手をいい気分にさせるテクニックじゃないんだよ。『僕は君に興味があるし、君の頑張りをちゃんと見てるよ』っていうメッセージなんだ。それをサボっちゃいけないよ」
ケンタ:「そっか。適当にたくさん言うんじゃなくて、カメラのピントを合わせるみたいに、アイちゃんのことだけをしっかり見ることが大事なんだね!」
ガマえもん:「その通り!ケンタくん、次は『可愛い』のその先を言ってみるんだ。きっとアイちゃんも、パッと笑顔になって、たくさんお話してくれるはずだよ」
ケンタ:「ありがとう、ガマえもん!明日、もう一度アイちゃんに話しかけてみるよ。今度はピンポンダッシュじゃない、アイちゃんが頑張った『プロセス』までちゃんと見て、心のドアを開けてもらえるように頑張るよ!」
おしまい


